未来の記憶を見る仕組み

進撃の巨人。エレンが未来の記憶を見る仕組み

エレンとグリシャが未来の記憶を見る仕組み、9つの知性巨人の1つである進撃の巨人の特性「未来の継承者の記憶を除き見ることが出来る」とはどういうことなのか解説します。

121話でグリシャは「未来を知ることが可能なのだ」と言い、エレンは「オレは親父の記憶から未来の自分の記憶を見た」と言いました。

その結果、「未来視」という言葉が独り歩きし、 エレンは未来のことを何でも知っている と解釈されがちなのですが、仕組みを知れば実際はそこまで都合の良いものではないことがわかるはずです。

※このページ作成時点ではまだ連載が終了していません。そのため136話公開時点で判明している情報を元に考察、という感じです。ご了承ください。

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知性巨人が先代の記憶を見る仕組み

知性巨人継承者が先代の記憶を見る仕組み

知性巨人継承者は過去の継承者の記憶を見ることがあります。関連の深い出来事が起きたり(場所・人など)、睡眠中(無意識が勝っている状態?)などに記憶を見ることが多いようです。

継承者が自由自在に記憶を選んで見ることは出来ないようですが、潜在的には前任者たちの記憶がしっかり継承されているため、後任の継承者は巨人の力の使い方などがわかるというニュアンスだと思います。無意識の部分で繋がっているのでしょう。

基本的に エレンが未来を知る仕組みはこれと同じ であり、知性巨人継承者であれば誰にでも備わっている特性です。

なのでエレンはあくまでも前任者のグリシャを通じて未来の記憶を見ているということになります。「進撃ならではの能力」を使って自分で好きなように未来の記憶を見ている訳ではありません。

しかしグリシャは別です。進撃の巨人の特性によって未来の記憶を見ています(※その内容はエレンが決めているようなので万能ではありません。とはいえグリシャが望む望まないに関わらず「未来の記憶が見える」ことに変わりはありません)。

それはどういうことなのかというと、以下のような感じです。

エレンが未来の記憶を見る仕組み

エレンが未来の記憶を見る仕組み
  • ①19歳エレンが自身の体験の記憶をグリシャに送信 ←進撃の巨人の特性??
  • ②グリシャが19歳エレンから受け取った「記憶」を見る。これはグリシャからすれば「未来の記憶」である。 ←進撃の巨人の特性によるもの
  • ③「未来の記憶(19歳エレンの記憶)」は「グリシャの記憶」としてグリシャの中に定着・保存される
  • ④15歳エレンが「グリシャの記憶(19歳エレンの記憶)」を見る。つまり「未来の記憶」を見たことになる

これが121話でエレンが言う「オレは親父の記憶から未来の自分の記憶を見た」のカラクリです。

グリシャは未来のエレンから記憶が送られてきた段階で普通に見えています(ように見えます)。

しかし現在のエレンの場合は一旦グリシャを経由しないといけないということです。

また、なぜエレンが未来の記憶を見たのが勲章授与式なのかというと、あのときはちょうど地下室でグリシャの手記を見たことにより記憶が繋がる準備が整ったタイミングだから、ということでしょう。そこで王家の血を引くヒストリアとの接触によって一気に記憶が開放されたのだと思われます。

もう少し抽象的にすると以下のようになります。

進撃の巨人継承者が未来の記憶を見る仕組み。抽象的なやつ

現在のエレンが見ることになる未来の記憶の内容は「未来のエレンが保持する記憶(自身の体験 and 取り入れた他者の記憶)をグリシャに見せたもの」に限定されます。

とにもかくにも一旦グリシャの記憶にならなければ現在のエレンは未来の記憶を見ることは不可能なのです。そして未来の記憶をグリシャが見られるかどうかは未来のエレンのさじ加減ひとつで決まってしまいます。

ジークの言う通り、 エレンはすべてを見たわけではない と捉えて良さそうです。

道に来た直後、エレンは始祖ユミルに無視されて戸惑っていましたし、マーレ編以降の行動を見ても何だかんだで手探り状態であることが見て取れます。

礼拝堂地下の記憶を見たとしても、なぜ自分がそこに居るのかわからないでしょう。

新しい装備のミカサ、ボコボコのアルミン、上半身裸で手を伸ばすジーク…何をどう解釈すれば良いのでしょうか。

仮にこれらの記憶が数分に渡る動画だったとしても同じです。避ける避けない以前にいざその時が来るまで何がなんだか良くわからないでしょう。

エレンは未来に起きることの一部が見えているものの、どれがいつ何処でどのようにどんな理由で起きるのかはわからない。この絶妙な状態が物語を面白くしているのだと思います。

残されている謎

まだ不確かな点がたくさんあります。

  • グリシャは全てを見ていない
  • どのようにしてエレンはグリシャに記憶を送信しているのか?
  • エレンはどれくらい確信を持って行動しているのか?
  • 記憶送信は進撃の巨人の特性によるものなのか?
  • 「未来の継承者の記憶を除き見ることが出来る」のは進撃の巨人継承者だけなのか?
  • エレンが未来の継承者の記憶を見た様子がない?
  • 記憶送信は記憶ツアー中のみ可能なこと?
  • そもそも記憶は送られていない

どれも作中の描写やセリフだけだと100%合っていると断言することが出来ません。

グリシャは全てを見ていない

グリシャは全てを見ていない?

エレンが全てを見せてくれず嘆くグリシャ

©諫山創 講談社 進撃の巨人 121話「未来の記憶」

「なぜすべてを見せてくれないんだ」というセリフにあるように、グリシャは見たい未来を見ている訳ではなく、半ば強制的に見せられています。つまり全てはエレン次第ということです。

「未来の継承者の記憶を覗き見る」というのはあくまでも「見ることもある」程度のものでしかありません。そしてそれは未来の記憶を見せる存在があって初めて成立するものです。

グリシャは「進撃の巨人の継承者はそういう境遇にある」ということを進撃の巨人の特性(特有の性質)だと言っているのでしょう。

なので「未来を知ることが可能」は誇張しているように感じます。グリシャがフリーダをビビらすためにハッタリをかましたということなのでしょうか?

どのようにしてエレンはグリシャに記憶を送信しているのか?

記憶送信!?

エレンが記憶送信するときのサイン?

©諫山創 講談社 進撃の巨人 121話「未来の記憶」

121話のレイス家礼拝堂地下でエレンの目つきが変わったときが記憶送信(能力行使)の合図のように見えます。ジークもエレンの表情の変化に気づいているようです。

ん?何か起こった??

エレンは記憶を送信できることに気づいた?

©諫山創 講談社 進撃の巨人 120話「刹那」

一方、120話でグリシャがジークに気づいたときはエレンは特に何もしていないように見えます。

エレンは自宅地下室では意図せず記憶送信が成功してしまったことで「そういうことだったのか!これは使える!」とひらめき、礼拝堂地下では確信を持ってやるようになった、という流れなのだと思います。

フリーダがヒストリアの記憶を消したり、ジークがエレンを記憶ツアーに連れ出すときは額を軽くぶつけるアクションがありました。

記憶送信も似たようなものだと考えれば、 グッと睨んで念じる のが発動のサインなのかもしれません。

エレンはどれくらい確信を持って行動しているのか

120、121話でグリシャがジークを認識している描写がありますが、これらはエレンの視線の先にジークがいるときです。

エレンがグリシャをけしかける場面での「立てよ父さん」「父さんが始めた物語だろ」というセリフは、エレンがグリシャを誘導出来ると確信していることを示しています。

グリシャのセリフ「エレン!!レイス家を殺したぞ~」「なぜ…すべてを見せてくれないんだ…」から、グリシャは記憶の送信主をエレンだと理解していることがわかりますし、エレンは自分の都合の良いようにグリシャに見せる記憶を選んでいると考えられます。

この辺りは記憶ツアー直後にジークが話していることなので比較的信頼度は高いと思います。これがミスリードだったりするとさすがに難解過ぎるような気がします。それはそれで面白いですが。

あるとすれば記憶送信者がエレンではなくて「始祖ユミル」や「進撃の巨人そのもの」みたいなパターンでしょうか。

記憶送信は進撃の巨人特有のものなのか?

グリシャが語った進撃の巨人の特性は「未来の記憶の継承者の記憶を覗き見ることができる」です。

「過去の継承者に記憶を送信できる」とは言っていません。

しかしながらこれは屁理屈のようなもので、グリシャが「未来の継承者の記憶を見た」と確信していることに加えて「なぜすべてを見せてくれないんだ」発言を合わせて考えれば、当然自発的に記憶を送る“誰か”がいることになります。そしてグリシャはその誰かがエレンであると思っていることも作中の描写から明らかでしょう。

ただし、これだけだと記憶送信が「進撃の巨人の特性」であるという裏付けは不十分です。

なぜなら、仮に 記憶送信が始祖の巨人の特性 だったとしても、グリシャはやっぱり「進撃の巨人の力によって未来の継承者の記憶を覗き見ることが出来たのだ」と捉えてしまうからです。なにしろあの時点のグリシャが継承しているのは進撃の巨人だけなので無理もありません。

とはいえ、記憶送信が始祖の巨人の特性であるという描写も一切ありませんので、原因の特定は困難です。

「未来の継承者の記憶を除き見ることが出来る」のは進撃の巨人継承者だけなのか?

1話のエレンやアルミン、アニメ60話のファルコなど、まるで彼らに未来の記憶が流れ込んで来ているかのような描写がいくつかあります。

もし彼らが本当に「未来の記憶」を見ているのだとすれば、「進撃の巨人の特性」はグリシャの勘違いということになってしまいます。

すべてのユミルの民が道で繋がっていること、道は特殊な時間の流れ方をしていることを考えると、進撃の巨人でなくとも未来視は起こり得るという説は完全に否定することが出来ません。

また130話では「上空からの視点で描かれたファルコ」が記憶の断片に登場しました。記憶の仕組みについてはまだまだ謎が多いです。

エレンが未来の継承者の記憶を見た様子がない

エレンが見る「未来の記憶」が自分由来のものしかないのは、エレンが進撃の巨人の最後の継承者だから、と考えられます。

エレンは何より大事だという104期に「巨人を継承したくない」と言っています。だからといって他の誰かに継承するつもりなのかというとそうではないでしょう。

そもそも 誰にも継承させる気がない と解釈するのが自然だと思います。

また、始祖ユミルに「オレがこの世を終わらせてやる」と言っているように、この世に巨人の力が存在することを良しとしていないように感じます。

そして何より進撃の巨人の主人公はエレンです。後の継承者がいないほうが作品の締め括りも美しくなると思います。

ファルコは?

唯一気になるのは130話の記憶の断片に登場する「鳥視点(?)のファルコ」です。これのせいでエレンが最後の継承者説は勢いを失います。

しかしエレン本人は巨人を誰かに託すのを良しとしていないので、ファルコへ継承ではなく鳥関係の何かが絡んでくる可能性が高いのではないでしょうか。

無理やりかもしれませんが、エレンは既にいくつかの鳥に脊髄液を仕込んであって視野を借りており、実は「ずっと見てましたよ」的な種明かしがくるのではと予想しています。

記憶送信は記憶ツアー中のみ可能なこと?

記憶送信は記憶ツアー中限定なのか?進撃由来なのか始祖由来なのか?

記憶を見せるのは進撃なのか始祖なのか

そもそも記憶は送られていない

「記憶を送る」とか「記憶を見せる」という発想自体が間違っている可能性もあります。

もっとフワッとしていて、念じたら繋がったというほうが近いのかもしれません。

エレンがグリシャの近くで強く念じたから、エレンとグリシャの記憶が繋がって、結果的にグリシャが「未来の記憶」を見ることが出来た、みたいな感じです。

結局、「記憶を送る」とか「記憶を見せる」のと同じなんですけど。

まとめ

現在のエレンはグリシャの記憶経由で「未来の記憶」を見ている。これは他の知性巨人と一緒。

グリシャは未来のエレンが送ってきた記憶を見ることによって「未来の記憶」を見ている。これは進撃の巨人ならではの特性。

しかし、未来のエレンがグリシャへ記憶を見せる仕組みは謎。進撃の力なのか始祖の力なのか不明。

「未来を知ることが可能」とは言っても、結局は未来のエレンが実際に経験してグリシャに見せたものしかわからない。

現在のエレンは結局手探り状態である。つまり、進み続けた者にしかわからない。

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