第137話「巨人」
概要
アルミンとジークで生きる意味について討論会。
「増える」ためにただ生きる生命。始祖ユミルも例外ではなく、死の恐怖、苦しみから逃れるためにもがいた結果、「死の存在しない世界」である「道」へ到達した。
なぜ始祖ユミルがフリッツ王に逆らえなかったのか。何かの未練を残していたらしいがジークにはわからない。しかしエレンはそれを理解していた。
始祖ユミルの未練とは?
アルミンが話すのは、何気ない日常、なんでもない一瞬のこと。何の意味も無いあれこれ。
それが何より大切だということに気づいたら…あら不思議、歴代の知性巨人継承者が現れて力を貸してくれることに。
ガリアード兄弟がジャン&ピークを援護し、ベルトルトは女型に纏わりつく巨人を一掃。
始祖ユミルは「繋がり」を求めていたからこそ道が出来た。アルミンたちに何かを求めて…
??
とにかく形勢逆転し、ここからは怒涛のピタゴラスイッチ
- ガビ: 対巨人ライフルでオカピ巨人の目を破壊
- ミカサ: 「アルミンを返せ」でオカピの口を切ってアルミンを解放
- アルミン: 雷槍でオカピの顔面を爆破
- コニー: アルミンの脚に刺さっているオカピの舌を切って救出
- アニ: 落ちてきたアルミンをキャッチ
- グリシャ&クルーガー&クサヴァー: アルミンをキャッチ後、無防備なアニを守る
- ジーク: エレン巨人の外にニョキッと出てきて自らリヴァイに存在をアピール
- リヴァイ: ジークの首チョンパ → 地鳴らしストップ(?)
- ライナー&ピーク&ポルコ&マルセル&104期ユミル: 歴代巨人を処理してジャンをアシスト
- ジャン: 涙の「死に急ぎクソバカ野郎」で起爆スイッチ・オンでエレンの首爆破
- ライナー: エレンの首から飛び出して再度接続しようとする光るムカデをブロック
- アルミン: 「さようならエレン」で巨人化大爆発
©諫山創 講談社 進撃の巨人 29巻116話「天地」
果たしてこれで気持ち良く決着…となるのでしょうか?
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この回で回収された伏線
死に急ぎ野郎 エレン編
ジャンが付けたエレンのあだ名。同期しか知らない。
4巻18話「今、何をすべきか」
ジャンがエレン巨人の首を爆破するときに叫ぶ
死んでも 死んだ後も
クルーガーのセリフ「その行いが報われる日まで進み続けるんだ 死んでも 死んだ後も」
22巻88話「進撃の巨人」
クルーガー&グリシャは道でジークに呼ばれ、「進撃の巨人」として歴代知性巨人と戦って、アルミンたちをサポートした。
ミカサやアルミン その2
クルーガーのセリフ。「ミカサやアルミンみんなを救いたいなら使命を全うしろ」
22巻89話「会議」
クルーガー&グリシャは道でジークに呼ばれ、「進撃の巨人」として歴代知性巨人と戦って、アルミンたちをサポートした。
ケツの吹き方
ジークはケツの吹き方が独特
23巻93話「闇夜の列車」
ジークはエレン巨人の外に身体を出して得意のふざけた調子でリヴァイを呼び、位置を知らせて「地鳴らし」を止めるために自ら進んで犠牲になった。ケツの吹き方、つまり責任の取り方が独特だった。
クサヴァーさんの獣の巨人
クサヴァーのセリフ「私の『獣の巨人』はあまり戦争の役に立たない」
28巻114話「唯一の救い」
羊(山羊)の巨人はおそらくクサヴァー。本人の証言とは裏腹にかなり好戦的な様子だったが…。アニメ74話でクサヴァーの妻子の回想シーンに羊のぬいぐるみが登場する。
爆弾
飛行艇に巻きつけてあった爆弾。何に使われる?
33巻132話「自由の翼」
エレン巨人の首に巻かれ、ジャンが爆発させた。
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謎
ジークの砂場アート
ジークがアルミンと話しながら作っている城(塔?)のようなものは何を表している?
3つの城(塔?)を囲むように壁もある。三重の壁のメタファー?
過去回と重ねられている描写
アルミンを返せ
ミカサが「アルミンを返せ」と言いながらオカピ巨人の頬を切り裂いて奪還。
ミカサが女型からエレンを取り戻そうとするときの「返せ(アニメでは「エレンを返せ」)」。このときはリヴァイと一緒だが、頬を切り裂いて取り返すところは同じ。
7巻30話「敗者達」
小ネタ・擬音
カツオ
カツオ → 鰹
ガビが撃った弾がオカピ巨人を貫通してエレン巨人の骨に当たった音? or オカピ巨人の爪がエレン巨人の骨に引っ掻いた音?
ジークとアルミンが至った境地とは
「増えることに何の意味があるのだろうか。結果的に恐怖に支配されて惨状を生み出した。だから人はそこから解放される死に安心するんじゃないのか?」
というジークの疑問に対して、アルミンはこう答えます。
「僕はエレンとミカサとかけっこしたときに、自分はこのめに生まれてきたんじゃないかと感じたことがある。これは増えることには繋がらないが、とても大切なものだと思う。」
意味はないかもしれないけれど、僕にとっては価値があると感じますよ 、という話でしょう。意味=価値みたいなところがあるので難しいですが。宇宙論的ニヒリズムというやつかもしれません。
アルミンの言葉を受けて、ジークはクサヴァーさんとのキャッチボールのことを思い出します。自分にもそれがあったと。だから、また生まれてきてもいいかもしれない…
このようなお話が展開すると、嫌でも思い出してしまうセリフがあります。
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©諫山創 講談社 進撃の巨人 1巻1話「二千年後の君へ」
「それじゃ… まるで家畜じゃないか」
振り出しに戻ってしまいました…。
©諫山創 講談社 進撃の巨人 29巻118話「騙し討ち」
「ずっと同じことを繰り返している…」
同じところをグルグル回るのもまた進撃しているということになるのでしょうか。あるいは同じところと思わせておいて、実は螺旋階段のように少しずつ上に登っているのでしょうか。
進撃の巨人という作品は、様々な物事を複数の角度から描いてきました。正義、仲間、信頼等々…今回ジークとアルミンが示したものだって例外ではないでしょう。
©諫山創 講談社 進撃の巨人 27巻107話「来客」
ということで、残り2話での反転を大いに期待しております。
単行本、別冊マガジン掲載時の情報
タイトル | 第137話「巨人」Titans |
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公開 | 別冊少年マガジン:2021年3月号 発売日:2021年2月9日(火) |
コミックス | 発売日:2021年6月9日(水) |
サブタイトル「巨人」の意味
巨人とは何か。巨人の力とは何か。始祖ユミルが求めた、より強くより巨大な不死身の存在?死さえない世界そのものを指す?