第134話「絶望の淵にて」
概要
パラディ島でヒストリアが出産を迎える一方、島の外では「地鳴らし」は着々と進行し、世界中の人々を絶望のどん底に陥れていた。
スラトア要塞では、マーレ軍は飛行船を使って上空から爆撃を試みるも、エレン巨人が獣の巨人のコピー?を生み出し投擲によって一瞬で殲滅。
もはや万事休すかというところへ、ついにアルミンたちが乗る飛行艇がエレンのもとにやってきた。
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謎
ジークの祖父母の行方
ジークとエレンの祖父母(グリシャとフェイの両親)はどこ行った?
アニメ Final Season 完結編前編にて、罪人として獄中で最期を迎えたと思われる描写が追加。ジークの裏切りが発覚したことでマーレ軍に拘束されたと思われる
地鳴らしを引き起こした予言
ミュラー長官は自分たちがパラディ島を憎み続けたせいでエレンのような怪物が生まれ地鳴らしが起きたと言った。
地鳴らしという現象は、エレンも含め世界の人々の自己成就的予言(自己達成的予言)の結果とも言える。巨人の力ならではの未来予知ではなく、誰にでも起き得るパラノイア(偏執的な誇大妄想/被害妄想)の積み重ねによって地鳴らしが起きたとみなすこともできてしまう。
過去回と重ねられている描写
あれ…何だろう?
アルミンたちの飛行機に気づいた女の子が指をさす
トロスト区攻防戦。リーヴス商会の荷物が大きいせいで避難が遅れる住民。少女ルイーゼが近づいてくる巨人に気がつき指をさす。ナウシカ?いや、セルフオマージュ…
2巻5話「絶望の中で鈍く光る」
小ネタ・擬音
視力10.0
スラトア要塞で戦況を見守る人々
視力が良過ぎる。カリナはひと目でライナーが鎧の巨人に変身したことに気づいた。マーレの軍人たちも車力の巨人やアルミン達が立体機動装置を使っていることまで認識している。
ぬらりひょん?
爆弾を抱えて飛行艇から飛び降りようとするピークちゃん…
生え際がものすごくスクエア
言えなかったこと
アルミン『もう一度質問させてくれ(もう一度嫌な質問してやるよ)「君のどこが自由なのか」って』
引きずり出したときにはもうエレンは死んでいた…。最終話のエレンとアルミンの会話はこれより随分前のこと。
絶望の数々
踏み潰される人々
黒人が住む、オニャンコポンの故郷かもしれないロンドンを模したような街。
鳥居や寺(神仏習合スタイル?)があるヒィズル国と思われる日本風の街。
もはや逃げ場もなく地の果て的な崖に追い詰められる人々。
これら全てを無慈悲に容赦なく踏み潰していく地鳴らし巨人。
巨人の目線
巨人が明らかに下を見ている描写が意味深です。
人間を狙って踏み潰しているのか、眼下に広がる光景をただただ目に焼き付けているだけなのか。
赤ちゃんリレー
進めば崖、戻れば巨人の群れ。
もうだめだとわかっているのにそれでもせめて子供だけはと赤ちゃんをリレーする人々。122話にも赤子を掲げる人々の描写がありました。
ヒストリアの出産シーンと相まってなんとも言えない残酷さが感じられます。
後悔先に立たず
ここに来て突然反省の弁を述べるマーレの指揮官。
自分の行いを悔やみ始めるライナーの母カリナ。
後悔先に立たず。
「でも人間ってそういうもんですよね」ということなのでしょうか。
それはそれとして死んだら反省も出来ないのでとりあえずエレンは殺します…。うーん。
「お前はどうなんだ?」と作者に言われているようです。
サービス多めは…
「あれ…なんだろう?」ナウシカ?
絶妙なタイミングで地鳴らしに追い付いたアルミン達。
相変わらず、一歩先に気づくアッカーマン2人と天空神オニャンコポンの神がかった操縦で獣の巨人の投石をギリギリで交わし、ついに進撃の巨人展の「最後の音」の場面がやってきました。
オディハから飛び立つときや今回の登場の仕方、ライナーの変身など、沸き立つ観衆…サービスショット多めの展開はこれから先の絶望を予感させます。
単行本、別冊マガジン掲載時の情報
タイトル | 第134話「絶望の淵にて」In the Depths of Despair |
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公開 | 別冊少年マガジン:2020年12月号 発売日:2020年11月9日(月) |
コミックス | 発売日:2021年1月8日(金) |
サブタイトル「絶望の淵にて」の意味
絶望的な状況下で様々な行動を取る人々の様子。戦おうとする人々、逃げ惑う人々、ただ祈る人々、僅かな望みを賭けて赤子を守ろうとしてしまう人々など。