第132話「自由の翼」

概要

ハンジの回。そして、ついに飛び立つ飛行艇。

マーレの海岸都市オディハに到着した一行。船も出払い人の気配もないが果たして住民は無事に避難したのだろうか?

飛行艇の整備を進める中で、イェレナの口から「地鳴らし」の進路が明かされる。エレンが向かう先はマーレ大陸南の山脈にある飛行艇研究施設・スラトア要塞。

エレンを追いかける組とキヨミと共にヒィズルへ向かう組に別れることになり、アニ・ガビ・ファルコが離脱。

さあ出発というところで、フロックが現れ飛行艇に発砲し燃料タンクに穴が空いてしまう…。

急いで修復作業に取り掛かるが、とうとう地鳴らしが目前に迫る。

この回で張られていた伏線

爆弾

飛行艇に巻きつけてあった爆弾。何に使われる?

手を振る人たち

戦いから離脱するアニに手を振るパラディ勢

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この回で回収された伏線

死ぬな生き延びろ

伏線

リヴァイのセリフ「死ぬな生き延びろ」

25巻102話「後の祭り」

回収

「心臓を捧げよ」とは言わないリヴァイ

レベリオ襲撃から1ヶ月

伏線

ジークにワインはもう残ってないのか?と聞かれたリヴァイのセリフ「一月(ひとつき)もここにいるんだぞ」から、レベリオ襲撃から1ヶ月経ったことがわかる。なぜこのタイミングでジークが動き出した?

28巻112話「無知」

回収

世界連合の艦隊がマーレに集まるまで1ヶ月の猶予を設ける計画だった。「地鳴らし」でそれなりにまとまった数の艦隊を一箇所に集めてから攻撃すれば効率が良い。

地鳴らしの進路

伏線

アルミンのセリフ「このままマーレにノコノコ集まってる連合軍を潰すつもりなんだよ!!」

31巻123話「島の悪魔」

回収

エレンは地鳴らしの進路についてイェレナと事前に相談していた。アルミンの読み通り、マーレ北部のカリフア軍港に集結した世界連合艦隊を真っ先に潰した。

撃たれた後のフロック

伏線

小さく描かれたフロックは撃たれた右腕が残っている。

32巻129話「懐古」

回収

つまり死んでない。船か飛行艇にしがみついてオディハまでついてきた。

地鳴らしが襲った港街の場所

伏線

サブタイトル「人類の夜明け」&作中世界で太陽は西から昇るので、連合艦隊は東西に水平に並んでいることがわかる。つまり地鳴らしは街から見て北→南の向きで進んでいる。じゃあこの街はどこ?

32巻130話「人類の夜明け」

回収

大陸の北にあるカリフア軍港。イェレナから聞いた情報によりエレンは連合艦隊が集合する場所がカリフア軍港であることを把握していたので最初に攻めた。

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人がいないオディハ

オディハはそこそこ大きな街に見えるが、静かで全く人がいない。

考察

住民はみんな船で避難した?

今日はダメでも

ハンジのセリフ「今日はダメでも…いつの日か…って」

考察

巨人の力は消え去ったが、エルディアと世界の問題はようやくスタートという段階で物語は幕を閉じた。

理解することを諦めない

調査兵団に必要な姿勢

考察

物語ラストで見せる希望につながる?

お前は役目を果たした

エルヴィンのセリフ「お前は役目を果たした」

考察

エルヴィンはすでに結果を知っているような言い方。つまりハンジの行動がアルミンたちへの決定的なアシストになった?

小ネタ・擬音

忘れられる兵長

小ネタ

リヴァイのセリフ「これ以上寝てたらお前ら俺の存在を忘れちまうだろうが」

内容

読者へ向けたメタ発言

所感・考察

オディハに誰もいない

船もなく、人の気配もなし。

オディハにもユミルの民がいてエレン放送によって危機を察知し住民みんなで協力して避難したということなのでしょうか?

地鳴らしの進路が判明

130話で連合艦隊を沈めたあそこは「カリフア軍港」という名でマーレ大陸の北にあったことが判明。アフリカ大陸をモデルにしていることを露骨に表明。

艦隊が東西方向に一直線に並んでいた(←日が昇る位置との関係からわかる)伏線が回収されました。

艦隊を沈めた後は、大陸の南にある飛行艇研究施設・スラトア要塞に向かう模様。

地鳴らしがマーレ大陸の北から侵入を開始することで、アルミンたちは南側のオディハで時間稼ぎが出来た、という訳ですね。

エレンとイェレナの事前の話し合いでは、シガンシナ区の壁巨人だけで潰せる計算だったようです。エレンがジークとイェレナを裏切らなくてもここまではやる予定だったということになります。

フロックの死

生きている生きていると散々言われてやっぱり生きていたフロック。

ガビに撃たれて右手は使えず、船にしがみついてきた(?)せいで満身創痍。さすがに終始しがみつくのは無理があると思います。途中までは飛行艇に掛けていたシートの中に隠れていたのかもしれません。

調査兵団へは一切攻撃せず、全ての銃弾を飛行艇に向けて発砲したこと、「行かないで…くれ…」というセリフの真意は気になります。

最終的にパラディ島にも何らかの被害が及ぶと思うのですが、どうなんでしょうか。

地鳴らしがオディハに到達

地鳴らし軍団の中にエレン巨人の姿はありませんでした。

ということは、かなりバラけて世界中を進行しているのだと考えられます。

リヴァイの心臓を捧げよ

いつも仲間を送り出す立場は辛いですね。エルヴィンのときと同じようにハンジの心情を慮って背中を押してあげた、という感じでしょう。

言われてみると確かに、リヴァイはこれまで「心臓を捧げよ」と言っていません。レベリオ襲撃のときも「生き延びろ」でした。

作品の大流行により現実世界のあちこちで使われ、さらにフロックやパラディ島一般庶民まで口にし始めたことで陳腐さを極めた感のある「心臓を捧げよ」ですが、ここへきてリヴァイに言わせることでまた新たな意味付けがなされたように思います。

ハンジの死

「…やっぱり巨人って素晴らしいな」

人類を絶望のどん底に陥れた巨人に対して、最後まで承認する態度を変えませんでした。エレンに対してもそうです。

アルミンに送った調査兵団団長の心得「理解することをあきらめない姿勢」に繋がっていくのでしょう。

役目を果たした

エルヴィンら殉職者たちがハンジを迎えるシーンは謎が多いです。

おそらく彼らがいるのは巨人の足跡で、飛行艇を見送っています。死後の世界とも違うような気がしますし、これまでの道の描写とも違います。

エルヴィンの「役目を果たした」というセリフは単にハンジへのねぎらいの言葉なのか、物語の結末を知っているからこそのものなのか。

単行本、別冊マガジン掲載時の情報

タイトル

第132話「自由の翼」

Wings of Freedom
公開
別冊少年マガジン:2020年10月号
発売日:2020年9月9日()
コミックス
発売日:2021年1月8日()

サブタイトル「自由の翼」の意味

作者は空を飛ぶことや立体機動は自由を求めることの象徴と考えている。みんなが頑張った結果ついに飛行艇を飛ばすことが出来た。

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