第115話「支え」
概要
ジークはリヴァイを巻き込んで一か八か捨て身の自爆を試みた。朦朧とする意識の中、死を覚悟しながら回想。
クサヴァーの巨人の記憶研究によれば、「不戦の契り」を打ち破るためには「王家の血を引くジーク」が「始祖の巨人の保有者」と「接触」することで可能になる。しかし、始祖の力をどう使うかは始祖の保有者次第。つまりエレンに決定権がある。そしてこの情報をマーレは知らない。
そのため、ジークはエレンに安楽死計画を理解してもらい、互いに信頼関係を築く必要があった。
ここからジークの「始祖の保有者探し」が本格的に始まっていく。マーレに故郷を奪われたイェレナとの出会い、真のエルディア復権派の活動、パラディ島始祖奪還計画中に発覚したエレンの存在。そしてそのエレンは「自分と同じ父親」の子…。
エレンが単独でマーレに潜入しレベリオの病院いた頃、2人は会っていた。エレンは安楽死計画に理解を示し、「オレの手で巨人が支配した二千年の歴史にケリをつける」と言う。2人でみんなを救うと誓い合っていたのだ。
ジークは途切れる寸前の意識の中で、ボロボロの服を着た謎の少女の後ろ姿を見ていた。
もう完全に息絶えたかと思われるジークの元へ1人の無垢の巨人が近づいてくる。自分の手で腹を切り開き、ジークを体内へ押し込んでいく…。
雨の中、ジークの勾留地へ向かっていたハンジとイェーガー派のメンバー。雷槍の爆発に気づき現場に近づいていくと、そこには馬の死骸と大破した馬車の残骸があり、向こうにはうずくまっている1体の巨人。そして血だらけのリヴァイ…。
1人の兵士がとどめを刺そうと銃を構えるが、ハンジはそれを制するように「至近距離で雷槍の爆発を受けたからもう死んでいる」と言う。だったら脈を測らせろとフロック。
緊迫した空気が流れる中、巨人に異常発生。「道」と思われる場所で謎の少女に再生されたジークが蒸気を吸い込むようにして巨人の中から登場。兵士たちが驚き戸惑っている隙をついてハンジはリヴァイを抱え込んで川へ飛び込んだ。
一部の兵がハンジを追跡、残りのメンバーはジークと共にエレンのいるシガンシナ区へ向かい始める。
一方、シガンシナ区。
イェレナはオニャンコポンら義勇兵主要メンバー数名、そしてピクシス司令と食卓を囲んでいる。「ワインの力」で抵抗を封じ、パラディ島の政権を操ろうとしている模様。
これでエレンとジークの接触を阻む者は誰もいなくなった。アルミンら104期メンバーも地下牢獄の中。
104期らと同様に牢屋に入れられていたガビの元へエレンが訪れる。壁内への侵入者をあぶり出すために協力を迫り脅迫。
エレンの背後にピーク登場。
この回で張られていた伏線
親父の記憶が開いた
勲章授与式でヒストリアの手にキスをしたとき、エレンの中にあるグリシャの記憶が開放された。
ジークがエレンに投げたボール
接触するのはまずいので友好の証にジークがエレンにボールを投げる
謎の少女
ジークが意識を失いそうになりながら見た少女。ジークの体を再生させた
リヴァイは死んだ?
ハンジが死んだと言っている
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この回で回収された伏線
始祖の巨人の真価を発揮する方法
エレンが王家の血を引くダイナの巨人と触れたことで巨人を操ることが出来たと気づく
22巻89話「会議」
始祖の巨人と王家の血を引く巨人が接触すれば不戦の契りに囚われず始祖の真の力を発揮できる。クサヴァーの研究より
キャッチボール
ジークとコルトがキャッチボールをして遊んでいる
24巻98話「よかったな」
ジークの投擲技術の裏付け&コルトいまいち使えない疑惑&エレンがジークと会っていたことを示唆。
グローブ
エレンが座るベンチにグローブが置いてある
24巻98話「よかったな」
エレンがジークと会っていたことを示唆
エルディア人の根絶
ヴィリー「エルディア人の根絶を願っていました」の後にメガネが曇ったジーク
25巻100話「宣戦布告」
ジークの安楽死計画を示唆
すぐにまた食卓を囲む日が来る
イェレナのセリフ「すぐにまた我々と食卓を囲む日が来ますから」
27巻107話「来客」
イェレナの言う通りになった。ただし和解ではなく、ジークの脊髄液入ワインによって兵団が支配された格好。
ピークの潜入
街中で新聞を読むピークちゃん
27巻110話「偽り者」
マーレ軍に先立って一足先にパラディ島に上陸。兵団に潜入してエレンから始祖を奪おうとしていた。
ピクッ
リヴァイがジークを引きずっているコマの端でピクッと動いた巨人の口
28巻113話「暴悪」
後に復活し、ジークを復活させるために現れる。
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謎
「不戦の契り」を打ち破る方法
なぜクサヴァーは「不戦の契り」を破る具体的な方法(「王家の血を引く巨人」と「始祖の巨人の保有者」の接触)を知ることが出来たのか?
クサヴァーはクルーガー(進撃の巨人の未来の記憶)やダイナ(王家の血)と接触があった?つまりエルディア復権派と繋がりがあった?
過去回と重ねられている描写
爆発後の姿
雷槍で自爆したジークは体が真っ二つになった。
イェーガー派に仕掛けられた爆弾で死亡したザックレーの姿。この事件から、再び何らかの爆発によって重要人物が被害を被るのでは?と予想できなくもない。
27巻110話「偽り者」
小ネタ・擬音
視線の先には
ジークが復活して兵士たちに近づいて来るとき、フロックの隣にいる兵士の視線
ずっとジークの股間を見ている。この場面は4コマ分あるが、1コマ目と4コマ目の描写から察するにずっと見ている。ちなみに1コマ目のフロックも銃口をジークの股間に向けているように見える(むしろ当たっている)。
単行本、別冊マガジン掲載時の情報
タイトル | 第115話「支え」Support |
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公開 | 別冊少年マガジン:2019年4月号 発売日:2019年3月9日(土) |
コミックス | 発売日:2019年8月9日(金) |
サブタイトル「支え」の意味
ジークにとって支えになっていたのは「安楽死計画」、クサヴァー、エレン。