第109話「導く者」
概要
脱走中のガビとファルコが辿り着いたのは、奇しくもガビが殺したサシャの父が営む牧場、ブラウス厩舎。彼は4年前に親を失った孤児を引き取って馬を育てながら暮らしている。
そして、ガビたちを見つけた孤児の1人カヤはかつてサシャが救った少女だった。カヤはガビとファルコを故郷へ連れて行き、そこで初めて4年前に母を殺された原因を知り衝撃を受ける。
キヨミ・アズマビトが氷爆石を燃料とする飛行艇を携えてパラディ島訪問。ジークが幽閉され義勇兵も拘束されているため寂しい歓迎となったが、地鳴らし公開に向けて着々と準備は進められている模様。
兵団内部の軋轢は徐々に表面化。エレンを拘束して動かない兵団に不満を持つフロックと新兵が内部情報をマスコミに流しパラディ島に混乱が広まりつつある。ハンジは現状に危機感もありフロックに一定の理解を示すが、決断するには至らない。
フロックらと共に懲罰房に入れられた新兵の1人ルイーゼは、4年前のトロスト区でミカサに助けられた少女だった。彼女はミカサに導かれて調査兵団を志したというが、何やらミカサに対して幻想を抱いている様子。ミカサはそんなルイーゼを見て、エレンに助けられたあの日の記憶が過り頭痛を引き起こす。
ピクシスはイェレナの尋問。エレンが単独行動に踏み切った理由を探ろうとしていた。
この回で張られていた伏線
飛行艇
ヒィズル国製の飛行艇。燃料はパラディ島の資源・氷爆石。地鳴らしの実験を視察するために来島した。
馬術の訓練なんて無かったから…
ブラウス厩舎で散々馬にイタズラされた後、ファルコに「お前を乗せて逃げる馬なんていない」と言われたガビが「馬術の訓練は無かったから」と答える。
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この回で回収された伏線
ミカサが助けた少女
ミカサが助けた少女と母。
2巻5話「絶望の中で鈍く光る」
名前はルイーゼ。ミカサに憧れて後に調査兵団に入団。イェーガー派所属。ミカサがエレンに執着するように、ルイーゼもミカサに執着する
サシャの父のその後
王政から対価を支払う代わりに馬を育てろと言われていた
9巻36話「ただいま」
ブラウス厩舎で孤児を引き取り馬を育てている。サシャが助けた少女もそこで暮らしている。ちなみにサシャ父の名前はアルトゥル(アニメ68話のエンドクレジットでわかる)。
サシャが助けた女の子
サシャが助けた女の子はその後どうなった?
9巻36話「ただいま」
名前はカヤ。ブラウス厩舎で暮らしており墓参りのシーンで再登場する(107話)。その後、脱走したガビとファルコを見つけて厩舎に連れて行き…色々巻き起こる。
ラガコ村
なぜラガコ村が狙われたのか?
13巻51話「リヴァイ班」
ファルコのセリフで判明。威力偵察。敵の力を調べるための実験的攻撃。38話の東防衛線に現れた少数の巨人やウトガルド城の襲撃もその影響。
…順番だ
サネスのセリフ「こういう役には多分順番がある…役を降りても誰かがすぐ代わりを演じ始める」
14巻56話「役者」
ハンジがフロックを投獄したのは、ある意味では余計な争いの火種を消すためである。結果的にサネスと同じようなことをしている。
フロックの使命
フロックのセリフ「悪魔を再び蘇らせる…それが俺の使命だったんだ!!」
21巻84話「白夜」
後の大活躍を示唆。イェーガー派を率いて悪魔と化したエレンを全力サポート
調査兵団の分裂?
ジャン、コニー、サシャの3人とフロック周辺の温度差が激しい
26巻105話「凶弾」
調査兵団が一枚岩ではないことを示唆
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謎
南方マーレの訛り
ブラウス厩舎でサシャ父の話し方を聞いてガビが南方マーレの訛りに似ていると感じる。
サシャの先祖が南方マーレ出身であることの伏線、と思わせておいて基本的にはガビがパラディ島のエルディア人も悪魔などではなく同じ民族なのだと理解していくための布石という扱いだと思われる。
ミカサの頭痛⑧
ルイーゼに敬礼されエレンが人攫いを殺したときのことを思い出して発症。
PTSD?
小ネタ・擬音
カプレーゼ
カプレェゼ → カプレーゼ。イタリア発祥のサラダ。トマト・モッツァレラチーズ・バジルでイタリア国旗を表現している。
ガビが馬に頭を噛まれた音
トゥーリオ
トゥゥリオ → 田中マルクス闘莉王。サッカー選手
ガビが厩舎の床に撒いた水で滑る音
シド・ビシャス
シドビシャス → シド・ビシャス。セックス・ピストルズのベーシスト
ガビが転んで床の水にダイブしたときの音
単行本、別冊マガジン掲載時の情報
タイトル | 第109話「導く者」Guides |
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公開 | 別冊少年マガジン:2018年10月号 発売日:2018年9月7日(金) |
コミックス | 発売日:2018年12月7日(金) |
サブタイトル「導く者」の意味
かつてフレーゲルら島民を導いたのはハンジだったが状況は変わりつつある。イェーガー派やミカサを導いたエレン。ルイーゼを導いたミカサ。カヤを導いたサシャ。イェレナを導いたジーク。