第89話「会議」
概要
エレンとミカサは地下牢から出され、女王ヒストリアも参加する兵団の会議に出席する。
そこでハンジから兵団幹部に対してグリシャの手記の内容が説明されていく。
パラディ島を守るためには「始祖の巨人」の真価を発揮し、壁の巨人を発動させる必要があるが、そのためには王家の血が必要。しかし、初代の壁の王の思想、「不戦の契り」が邪魔をする。
なんとか打開策を見つけたい兵団。そこでエレンはあることに気づく。
この回で張られていた伏線
そういう時期
独房で一人、空を見つめながら「進撃の巨人」とカッコつけてつぶやくエレン。いわゆる中二病を指していると思われる。
ユミルを巨人化させた兵士
ユミルを巨人化させた兵士の制服
結婚に拘る104期ユミル
104期ユミルはなぜ結婚に拘る?
ユミルという名前
ユミルという名前は特別な意味を持つ。その名を名乗るだけで立派な寝床と食事を与えられた。ユミルの手紙より
始祖の巨人の真価を発揮する方法
エレンが王家の血を引くダイナの巨人と触れたことで巨人を操ることが出来たと気づく
壁の巨人の発動
壁の巨人の発動
後で誰かが見てる?
クルーガーのセリフ「後で誰かが見てるかもしれん」
人を愛せ
クルーガーのセリフ「壁の中で人を愛せ」の意味は?
ミカサやアルミン その1
クルーガーのセリフ。「ミカサやアルミンみんなを救いたいなら使命を全うしろ」未来の記憶が流れてきたということ?
誰の記憶だろう
クルーガーのセリフ「…さぁ? わからない 誰の記憶だろう」誰の記憶?
ミカサやアルミン その2
クルーガーのセリフ。「ミカサやアルミンみんなを救いたいなら使命を全うしろ」
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この回で回収された伏線
ミカサやアルミン…みんなを救いたいなら
「ミカサやアルミン…みんなを救いたいなら」
3巻10話「左腕の行方」
クルーガーがグリシャに同じようなセリフを言う。グリシャ→エレンではなく、グリシャ→エレン→クルーガー→グリシャ→エレンという経路で伝わっているのかもしれない。
イルゼが遭遇した巨人の正体
すぐに捕食しようとせず、意味深な言葉を発して悶絶した理由
5巻特別編「特別編 イルゼの手帳」
巨人の正体は104期ユミルを神(始祖ユミルの生まれ変わり?)と崇める宗教団体(?)の信者だった。マーレに楽園送りにされパラディ島壁外を彷徨っていた。イルゼの顔が104期ユミルに似ていたため、あのような行動を取ったと考えられる。
ユミル様&ユミルの民
イルゼが遭遇した巨人が発した言葉
5巻特別編「特別編 イルゼの手帳」
104期ユミルの境遇から始祖ユミルの過去まで繋がる。大陸のエルディア人の一部は始祖ユミルを神が生んだ奇跡と崇めている。
ユミルが調査兵団に入った理由
「自分のため」とはどういう意味?なぜクリスタを守ったりするのか?
9巻37話「南西へ」
ユミルはマーレ時代に「みんなのために生きた」ことを後悔し、顎の巨人を継承してからは「自分のために生きる」と決めた。クリスタを気にかけたのは生まれが原因で「みんなのために生きよう」としてしまう姿が過去の自分に重なったからだと思われる。ユミルはクリスタに「胸を張って自分のために生きろ」と伝えたかった。66話でヒストリアがエレンに言ったこと(自分なんかいらない~そんなことないよって~)と同じような感じ
ニシン
なぜユミルは「ニシン」が読めた?ライナーも読めていた?
9巻38話「ウトガルド城」
ユミルが壁外から来た存在であることを示唆している。ライナーはどっちとも取れる。
言っちまえばせー
ユミルのセリフ。エレンに「敵は何だ?」と聞かれたときの返答。
11巻46話「開口」
世界。敵はライナーたちだけではなく、パラディ島に憎悪を向ける世界全体である。
フリッツ王家
フリッツ家が代理で本当の王家はレイス家
14巻56話「役者」
フクロウのセリフ「フリッツの名は名乗っていないだろうが」エルディア帝国時代の王家の姓はフリッツだった。壁内の王家であるレイス家が代理をフリッツにしているのはマーレに対するカモフラージュのため。
なぜフリーダの巨人は弱いのか
なぜ無敵のはずのフリーダがグリシャにあっさり食われてしまったのか?
16巻63話「鎖」
「不戦の契」のせいで侵略を受け入れる思想のため。巨人化したのはあくまでも家族を逃がすための時間稼ぎだと思われる。
この世界は必ず滅ぶ?
ウーリのセリフ「ケニー… この世界はそう遠くない未来 必ず滅ぶ」 ウーリは未来が見えている?
17巻69話「友人」
145代目カール・フリッツの作戦は「不戦の契」&「マーレが攻めてくるなら受け入れて滅びます」なので、ウーリはカールの思想に沿った発言をしているだけ
思春期特有の精神疾患
ジャンが悩むエレンに対して「思春期特有の精神疾患か」と言う。
17巻70話「いつか見た夢」
「進撃の巨人」中二病ネタへの布石か
ユミルとの約束
ライナーが胸をコンと叩いた。
19巻77話「彼らが見た世界」
ユミルの手紙を預かっていた
そういう時期
独房で一人、空を見つめながら「進撃の巨人」とカッコつけてつぶやくエレン。いわゆる中二病を指していると思われる。
22巻89話「会議」
会議中、エレンは座標の力の発動条件に思い至り、会議で叫ぶ。しかしこの時のパラディ島の手駒で座標を発動するにはヒストリアの犠牲を避けられない。今このタイミングでそれが兵団に知れることをエレンは望んでいない。ハンジがそこまで気づいていたかは定かではないが、結果的に「そういう時期」によってザックレーをはぐらかすことに成功した。
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謎
何の意味も無い
「ただ肉の塊が騒いだり動き回っているだけで特に意味は無いらしい」ユミルからヒストリアへ宛てた手紙より
「意味が無いから世界は素晴らしい」というのは、カルラの「生まれてきただけで偉い」と通じる部分がある。生きる意味が見つからなくても何も問題はない(生きる意味を探す必要はない)。これは「生者が死者に意味を与える」とは真逆の考え方。ちなみにエルヴィンは死生観に関してはユミルと同じ考え方のはず
ユミルが見た道
そこには自由が広がっていた
自由とは?ユミルが裸で座っていたのはおそらく座標。「顎の巨人の道」というよりも道の根本の座標に近そうなイメージ
不戦の契り
145代目のフリッツ王は、始祖の巨人と不戦の契りを交わした
不明。結局、何なの?
ハンジが推測する不戦の契り
「始祖の巨人」がその真価を発揮する条件は王家の血を引くものがその力を宿すことである。
しかし、王家の血を引くものが「始祖の巨人」の力を宿しても、145代目の王の思想に捕らわれ、残される選択は自死の道のみとなる。
ただし、王家の血を引いていないエレンでも始祖の巨人を使える可能性はあるのでは、と考えている。
なぜなら、ダイナ・フリッツと接触したときに座標の力を発動しているから。
兵団は「地鳴らし」推奨
この時点で、ザックレー総統もパラディ島(エルディア国)を敵(マーレ)から守るためには、「始祖の巨人の真価を発揮させ、壁の巨人を発動する以外に手段は残されていない」と考えています。
地鳴らし頼みです。
この考えは実際に地鳴らしが発動される(兵団幹部が軒並み粛清される)30巻まで変わることはありませんでした。
エレンが母を食べた巨人がダイナ・フリッツであると気づく
会議中、エレンは自身が見た記憶を辿っていた。
始祖の巨人の力・座標を発動したときに触れた巨人が、元は王家の血を引くダイナ・フリッツであったことに気づく。
自分が王家の血を引く人間と接触すれば、始祖の巨人の力を使える。しかし、それを兵団に伝えればヒストリアが犠牲になるかもしれない。
さらに、ダイナ・フリッツは父グリシャの前妻であり、母を食べて殺した巨人でもある。
エレンは誰にもこのことを言えなかった。
グリシャの手記の回想
グリシャの手記から、クルーガーとグリシャの会話が展開されます。
クルーガーはマーレ軍の中に潜り込んでいた人間ですので、彼の発言はかなり信憑性があると見ていいのではないでしょうか。
クルーガーのセリフ1
「始祖の巨人」がマーレの手に落ちれば
収容区のエルディア人は用済みとなり
この島にいようと大陸にいようとエルディア人は終わりだ
グロスが言っていたことは「事実」だ
古来よりエルディアは「無垢の巨人」を安価な破壊兵器として利用した
「始祖の巨人」が操らない限り複雑な命令はできないが 一度放てば恐れを知らない自動殺戮兵器となる
現にこの島ではエルディア人が壁の外へ自由に出られないようにするための檻の役割を担っている
だが今となってはそれを持て余している この島に迂闊に近づけなくなったのはマーレも同じだ
そもそもマーレが大多数のエルディア人を収容区で生かしているのは
生かしたエルディア人の数だけ「無垢の巨人」として軍事力の頭数に加えられるからだ
だが当然マーレも一枚岩ではない
そんな扱いにくい兵器にするより皆殺しにしてしまえばという意見が大半だ。
マーレは現在この議論を棚上げにしているが、いずれは必ず資源を求めて この島に取りに来る
そしてこの島を開発するためには「無垢の巨人」を排除しなくてはならない
壁の王が持つ「始祖の巨人」を手に入れてな
その後エルディア人の存亡を巡る議論は再燃するだろう
軍事用か、根絶やしか、どちらかだ
グリシャ: …そんなことを 壁の王が許すわけがない…
クルーガーのセリフ2
壁の王は戦わない
エルディアが再び世界を焼くというのなら 我々は滅ぶべくして滅ぶ
我から「始祖の巨人」を奪おうと無駄だ
我は「始祖の巨人」と「不戦の契り」を交わした
145代目フリッツ王は大陸の王家にそう言い残し壁の門を閉ざした
グリシャ: 「壁の巨人が世界を平らにならす」とも言い残したのではないのか?
クルーガーのセリフ3
その言葉が抑止力になる間に束の間の平和を享受するらしい
壁の王は民を道連れにしエルディア滅亡の望みを受け入れている
壁の王は民から記憶を奪い 壁の外の人類は滅んだと思い込ませた
白痴に仕立てた民に囲まれ そこを楽園だとほざいている
「不戦の契り」がなんなのかわからないが…もはや民を守らぬ王は王ではない
フリッツの名は名乗っていないだろうが 必ず見つけ出して
臆した王から「始祖の巨人」を取り上げろ
それが俺たちの使命だ
クルーガーのセリフ4
家族を持て
グリシャ: は?
壁の中に入ったら 所帯を持つんだ
グリシャ: …何を言ってる?俺にはダイナがいる…それに巨人になる前の記憶は もうなくなるんだろ?
そうとは限らん 後で誰かが見てるかもしれん
妻でも 子供でも 街の人でもいい 壁の中で人を愛せ
それができなければ繰り返すだけだ 同じ歴史を 同じ過ちを何度も
ミカサやアルミン みんなを救いたいなら 使命を全うしろ
グリシャ: ミカサ?アルミン?誰のことだ?
…さぁ?わからない 誰の記憶だろう?
単行本、別冊マガジン掲載時の情報
タイトル | 第89話「会議」Meeting |
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公開 | 別冊少年マガジン:2017年2月号 発売日:2017年1月7日(土) |
コミックス | 発売日:2017年4月7日(金) |
サブタイトル「会議」の意味
兵団の会議。グリシャの手記の内容を分析し、壁内人類の置かれている状況を整理し、意思を共有することが目的。